こんにちは。
先週の土曜日から、日テレ系でドラマ「二月の勝者」が始まりましたね。原作の漫画は読んでいないのですが、番宣を観ておもしろそうだなと思ったので、夫と観てみました。
あの入塾説明会にきている保護者は、ああ~息子(現在小3)と同い年の子をもつ親なのかあと思うと…複雑な心境になります。首都圏の中学受験の厳しさを改めて感じますね。
地方住まいの我が家では(私はママ友ゼロですが(笑))、誰も中学受験のための入塾説明会を聞きに行ったなんて話を聞くことはいないはずでしょうし。まだ考えてもいない保護者(たぶん一生考えることもない人が大多数、高校受験はスタンダードの地ですからね)がほとんどでしょう。
そもそも、ここでは中受のための塾は小5スタートですからね。それも週1から。ほぼ習い事感覚ですよね。娘の受検についてはこちらへ。
ドラマでは親子でかなり焦り、格闘しまくっていましたが、地方なら小6スタートでも全然OKなくらいです。合格している子も普通にいます。
「母の狂気」なんて必要ありませんし、「父の経済力」もちょっとだけあれば十分です。
小3なんていったら、公文や学研のお教室に通っていたり、通教やタブレット学習をやっているくらいですよ。小4でも同じ。
そんなわけで、地方の中学受験は首都圏のものと同じように考えてはいけないのです!
そこで、娘が公立中高一貫校に入学して2年半ほど経ちましたが、実際に周りのお友達から聞いたこと、特に今回は併願校にスポットを当ててお話しできればと思っています。
地方でも中受を考える親御さんは首都圏出身者が多い?
地方でも、転勤やお父さんのお仕事の関係(研究・開発など)で首都圏から流れ込んで(我が家もそう)きいる方って案外多いですよね。
塾の先生いわく、中受を考える親御さんは首都圏からの転勤族が多く、更にうちの夫のように実際に中受経験者もちらほら混じっているとか。
先生が敢えてそれを言う本当の意味は、「そんな奴らが混じっているから、地元出身の親御さんたちはのんきに構えてちゃだめだよ!」という警告のようですけどね。
首都圏から流れ込んできた親御さんたちは、我が子の中受も自分のときと同様にと考えがちですが、地が違いますので、先入観や固定概念を捨てる必要がありますね。
そもそも
・中受をする人数が違います。
*少数なので、スタンダードから外れることになります。
・中受できる学校数もものすごく限られています。
*その中で本当に子供を進学させてたいと思える学校は何校あるのか?
更に突き詰めていくと、この地で本当に中受はマストなのかまで考える必要がありますよね。そのまま学区内の中学に進学し、県立トップ校を目指す道もあります!それが王道ですからね。
地方で中学受験できる学校はものすごく少ない!
私は中学受験を経験していませんが、高校受験の際に受験できる学校数は100校以上ありました。実際に、たった1学年120人程度の中学校でしたが、数十校にものぼる高校(都立、国立、私立)に合格し散らばっていきました。多くて、同じ中学出身者は2~3人程度しかいないような状態です。みんなバラッバラ。
その感覚でいくと、驚きでした。
中受できる、更に通える学校(同じ県内もでこれはさすがに通学無理だろうという場所にあるのを除いてしまうと)を考えると、なんと
公立は1校のみ!
*国立大付属中、県立または市立の中高一貫校は、全て同日に試験が行わるので、絶対に1校しか受けられないシステムになっている。
私立(県内)2校
私立(隣県)2校
これだけ。本当にこれだけです。
この地が異常はわけではなく、一応、地方都市にいるので、地方のごく普通の状態だと思います。
ここからは参考までに…(中学が存在しない)高校からの私立を加えても、
県内なら、2校が7校になり、
隣県が1校増える程度
かなと思います。
まあ~驚くほど少ないですが、その分1校ずつメリット、デメリットを見極めるのは楽ですよね。
実際に娘は併願した?周りの子は?その理由は?
<娘の場合>
ずばり、娘は本命1本でした。
県立中高一貫校しか受検していません。併願の私立は1校も受けていません。
私としては、女の子なのでここは受けても良いじゃないという学校がありましたが、夫が進路が狭まるということで却下されてしまいました。試験慣らしと考えても、受験料がもったいないから必要ないと。(はなから行く気もないのに受けるだけお金の無駄)
塾の先生も、併願や慣らし受験を特別推奨しておらず、本命1本でOKと言われていたこともありますしね。
というのも、
この地の風土から学区内の中学に進学することが普通で、小学校時代のお友達全員がそこに進学するから、別段問題ないよね。
ということと、
首都圏の中受のように、生活全てを受験にかけたというほど、入れ込んでない(勉強していない)ので、落ちたら落ちたときで高校受験に向けて気持ちを切り替えれば良し。
という考えがあったからだと思います。
以前にブログで書かさせていただきましたが、最初から高校受験の場合も見据えて、県立高校のことも調べ、ここぞ!という学校には文化祭に参加してみたりし、雰囲気はつかんでいましたしね。
仮に高校受験となっても、それはそれでいいかという思いもありました。
我が家はこんな感じだったので、周りも同じような考えだろうと思っていたのですが、実際は違っていたようですね。
<女の子の場合>
女の子は、娘と同様の子が多かったようです。
本命1本!
ですね。というのも、女の子は比較的器用で社交的なので、仮に不合格になり学区内の中学にいっても、
・友達はいる。
・頑張ってテスト勉強と、提出物、副教科、生活態度に気を付け、内申がそれなりに取れるだろう。(内申は公立高校受験にマストですからね)
という算段です。
併願校を受験したのは、かなり緊張しやすい子で、慣らしがしたいという子だけだったようですね。
<男の子の場合>
ただ、男の子はかなり事情が違っていました。
ほとんどの子が併願校を受けていたようですね。それも併設大学や短大のない、進学校にばかり。
というのも、
・小学校時代にいじめに遭っていた。
・小学校時代にいじめまではいかなくとも、友達がほとんどいなかった。
・小学校の雰囲気にずっと馴染めなかった。
この理由の子は本当にかわいそうだし、何が何でもこの小学校と縁を切りたいという切実な思いはよく分かります。
もう一パターンは、
・頭は良いけれど、中学で内申が取れるように思えない。
ですね。それを更に突きつめていくと、
・できるできないの凸凹が激しい。(運動が苦手、絵が描けない、芸術センスがない、歌がダメ、楽器が全く弾けない等など。致命的にできない上に、先生にゴマすりなんて無理無理。)
・何でも思ったことを言葉にしてしまう。(小学校の先生とトラブった)
・コミュニケーションが一方的。空気が読めない。(クラスメイトとトラブった)
などのようですね。
娘ではなく、息子を見ているとものすごく分かることばかりで、うなずきすぎて首がもげちゃいそうです…。
親から見ていると、そんな息子たちの状態を見ていると、中受させて、何が何でも学区内の中学に進学することを阻止したい気持ちはよく分かりますね。
だからこそ、本命がダメでも私立の併願校に!という切実な思いがあったようなのです。
ちなみに、女の子でもその手のタイプの子がちらほら混じっています。本当にここにこれて良かったねという思う子が。
頭はとってもいいけど、才能凸凹で、空気も読めないし、何でも口走ってしまう子がね。ほんとは、みんな素直でいい子なんですけどね。
ただそんな子たちは、先生から見ると授業の邪魔だし、憎たらしく感じることもあるでしょうねえ。小学校の先生に嫌われる理由もわかります。
娘の学校は中高一貫校とはいえ公立なので、先生に転勤があり、先生にもこの学校に合う合わないがあるみたいですね。
昭和感満載な先生や、体育会系の先生との相性は最悪です。合う先生には天国で、子供たちをとことん可愛がってくれますが、合わない先生は2や1を連発して去っていきます。まあ~子供たちは高校受験がないので、内申も関係ないし、我が道を進んでいますけどね。(笑)
このような生活をしていると、社会人になったときに苦労するといわれることもありますが、それは職業選択のときに自分の特性を見極めて考えたりすればよいことですよね。
時代は全員倣えの昭和から、平成、令和とかわろうとしています。
もっと自由でよい、個性を出してよい、できないことを平均にするために努力するのではなく、できることをとことん伸ばせばよい時代にきているはずです。
何でも平均的にできる必要なんてありませんよね。私はそう考えています。
地方の私立中学を大別してみると
ここからは、地方の中学受験についてや併願校についての話とちょっとズレます。お時間のない方は、次に「最後に」の章へどうぞ。
地方でも、たま~に超難関進学校がありますが…寮が完備しているところが多く、きっと地元の子ではなく、バリバリの中受の勉強をしてきた大都市圏の子たちが大部分の合格をもぎ取っていってしまうのではと思います。
いとこの子が、その地ではそれなに勉強し受験に挑みましたが、あっけなく玉砕してしまいました。都会の子には勝てないと親子で嘆いていましたね。
ただその手の学校は、うちの県にありませんが(1校くらいあっても面白いのにね)、
こんな感じの私立中学はあります。
<その地ではお嬢様で有名な大学や短大の付属(残念だけど県外では無名)>
中学、高校、大学(短大)と内部進学で行き、地元でお堅い就職ができます。(元々コネがしっかりある子もいると思うけど)そのままこの地で結婚し、子育てになるのかな。
これを否定するつもりはありません。
ずっと親元で安心ですし、何も無駄の苦労をする必要もありませんし、幸せな道ですよね。
<ミッション系の学校>
この手の学校は、宗教のつながりで大学の指定校推薦をがっつり持ってます!かなりお得ですよね。
でも、全体的に文系学部の推薦に偏りやすいのがたまに傷で、理系に進みたい場合は一般受験になる可能性が高いですよね。周りに流されずに、強い心で一般受験に臨むのは、かなりの覚悟が必要になりますね。
当初私は、この手の学校は良いなと思っていました。
私が通っていた大学もカトリック系で、その手の指定校推薦の子がたくさんいたので、よく実情は知っています。生き方が上手だなと感じていました。無駄がない。
今思えば、娘は英語に全然興味なく、理系に進みたいようなので、この選択はしなくてよかったなと思っていますが…。夫の言うように、「勝手に親が子供の進路を狭めてはいけない」この言葉は当たっていたなと思います。
<文武両道を謳うマンモス校(中高一貫校に限らず、高校からの私立でも同じ)>
これっ本当に地方に多い学校形態ですよね。
文武両道っていっても、それ「文」部門の特進クラスがあり(部活に制限があるところが多い)、ありえないくらいめちゃくちゃ勉強させて進学実績を作り、「武」部門は県内全域(学校によっていは全国から)スポーツエリートを集めて、大きな大会で実績を上げさせる。そして、その間に普通クラスがあり、学費をしっかり払ってもらう。(でも、特進クラスの実績のお蔭で指定校推薦がたんまりあるから、それがまわってきてお得な面も)
いやいやそれって全然文武両道じゃないじゃん。それぞれ別の人間がそれだけを特化して頑張った実績だから。もちろん、どちらも努力に努力を重ねて、邪念だらけの大人に潰されずに頑張って実績を作った本人たちは、本当に本当に偉いと思いますが。
県立トップ校の方が、本当の意味での文武両道の子がいますよね。
すみません。かなりきついワードの連続で不愉快に思われた方もいらっしゃるかと思いますが…実は兄がこの手の学校に中高通っていました。
地方ではありませんが、東京隣県。それなりにかつては有名な学校(東大に100人以上合格者を出し、野球やらサッカーやらラグビーやらでも相当有名な学校でした)でしたが、その後、色々あり…。
校則も恐ろしく厳しく、管理管理で縛り付ける学校でした。
元来、独立心旺盛な兄とは合わず、学校とやりあい、反抗期も重なり、それはそれは壮絶でしたね。母は毎日泣きながら、学校に謝りに行ったり、転校先がないか探しに行ったりしていました。まあ~ここまで騒いだ挙句に結局、その学校に残りましたけどね。
「文」部門にいた兄は、帰宅部で、毎回テストにたびに点数が張り出され、クラス分けされ(成績順でクラスが決まります)、常に緊張で張り詰めた学校生活を6年間送りました。私とは別次元の頭を持っていたので、大学受験でそれなりに結果を出し、その当時から目指していた職業に今はついてますが。
そんな姿を見ていたので、私はこの手のが学校に嫌悪感しかありません。
マンモスで文武両道を掲げる学校って聞くだけで、ぞっとしてしまいます。
隣県に似たタイプの学校があり、そこに娘の同級生の男の子が数多く併願で受けたと聞きました。そこで、嫌々ながらも実力をつけ結果を出せた子、性格的に合って頑張り、ぐいぐい実力をつけることができた子もいるでしょうから全面否定をしてはいけませんが、親としては、
我が子の性格をしっかりと見極めてから
選択してほしいなと思います。受けるのは自由ですが、実際に通わせる状況になったなら、お金を振り込む前に一呼吸して、もう一度考えて!と。
子によっては心身を病み、ひきこもってしまうかもしれません。心が荒み、家庭内での暴言、ときに暴力に発展する可能性もありますからね。
最後に
かなり話がだいぶそれてしまい、すみません。感情的になってしまいました…。
本題の地方の中学受験に併願校が必要かですが、
(超進学校や有名大学付属以外の)私立中学ならば、まずまず必要ないかなと思われます。というのも、
AO入試があったり、説明会を受けたら過去問をくれたり、学校主催の模擬テストといいながら、その結果次第で合格の確約をくれたりなんてこともあります。
1,2回目の入試では不合格者を出すけれど、3回目の入試では全員合格(3回受ければどんな成績でも合格できる)なんて学校もあります。
いわゆる中学受験用の勉強は必要なく、小学校で習う程度の学力しか求めないところがほとんどです。
塾に一切行かなくても受かるとこすらあります。
*その中学校名が入った講座が近隣の進学塾にある場合は、そこに入って勉強しておいた方が安心ですけどね。その場合でも、期間は1年(長くて2年)で済むと思います。
もちろん、中学から私立に通わせる場合は、学費という経済力はマストですけどね。
ただし、超進学校や有名私立大学付属や公立中高一貫校などは、場合によっては併願校が必要ではと考えます。
【パターン1】
本命校が残念だったときは、学区内の中学に進学し、高校受験でリベンジ予定だが、
あがり症なので、練習として受けたい。
一つ合格をもらっておけば、本命校で安心して受けられる。
など精神的安定のため。
【パターン2】
どうしても学区内の中学に進学するのが嫌だから、中受をする場合は、
しっかり、その子の個性(と学力)を見極めて併願校を決めて欲しいなと思います。大学合格実績だけでは分からないものがたくさんありますからね。
私の兄のように、全く合わない学校で6年間も苦しむ結果になる場合もあるので、要注意です!選択を間違えば、心身を病んでしまうこともありますからね。
地方は選択肢が少ない…ということはありますが、それはそれで、あれこれ迷う必要もありませんし、学校研究がしやすいということもあります。
残念ながら、このコロナ禍で文化祭やオープンスクールなどで雰囲気を掴むことは難しいかもしれませんが、実際に通っている方にお話を聞いたり、個別の見学が可能な学校もあるでしょう。自ら動けば見えてくることもあると思いますよ。
是非ぜひ、併願校も含めて後悔のない学校選びをして下さいね。
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