かれこれ15年以上前、嫁入り道具(今は嫁入りなんて時代錯誤の言葉かな?)として購入したル・クルーゼのココットロンド20㎝。
包丁もろくに使えなかった新婚当初から現在に至るまで長~い期間、私の料理の相棒として活躍してくれました。これからも現役で頑張って欲しいので、ここらできちんとケアをしてやらないと!と思い、こびりつき汚れと格闘してみることにしました。
15年の歳月は恐ろしい…。毎回、料理のたびにきちんと洗剤で洗ってはいましたよ。ただきっと掃除好きの方なら、もっとまめに対処をして、同じ歳月使っていても、もっときれいさを保っていたのだと思いますが、私にはその観点が抜け落ちているようで…。
かなり、だいぶ、相当お見苦しいのですが…こんな状態でした。
本当にかなりお見苦しくて申し訳ありません。
世間でよくお掃除アイテムとして使われている重曹でもって、この酷いこびりつき汚れが落ちるのか実験してみました。
参考にしたのは?
オーブン料理や大好きな枝元なほみさんの肉まんレシピが知りたくて購入した雑誌だったのですが。
『ひどく焦げ付いたホーロー鍋を元に戻せるか?』という企画があり、特別な材料を用意する必要もなさそうだったので、そちらを参考に我が家の相棒の汚れ落としてみることにしましたですが。
用意した材料と落とし方は?
<用意した材料>
重曹 (1回につき)大さじ1~3くらい
*汚れによって使用量を変えて下さい。
水 適量
*お鍋の汚れが覆える程度の水量にとなります。
<落とし方>
①水と重曹大さじ1~3(汚れの程度に応じて)を入れます。
*今回私の相棒は、かなりひどいこびりつき汚れだったので、水量も多めにし、重曹も大さじ3入れました。
②①を火にかけて沸騰させ、泡立ってきたら3~4分ほど煮立たせ、
火を止めます。
③10分ほど放置したら、湯が完全に冷めないうちにスポンジか布でこすります。
*私は水量を多くしたので、15分ほど置きました。それでも、かなり熱めの湯だったので、皆さんも事前にほんのちょっと指を入れて湯音を確認してみて下さいね。
1回目終了後の結果はこちら。
この程度?と思われる方もいらっしゃると思いますが、私的にはかなり落ちたじゃないって感じでした。底はまだまだですが、周辺は落ちましたよね。
*もちろん、ここでいい感じに落ちたぞ!という方は終了です。私の相棒はまだまだなので、あと1~2回様子をみて続けてみることにしました。
さあ~2回目いきます!
手順は一緒です。
おおおおっ、だいぶ底のこびりつき汚れが落ちてきました。
さあラスト3回目いきます!!!
こちらも手順は同じです。
かなり底の汚れも落ちましたよね。2回目と3回目の落ち具合をみると、もうここが限界かなと思ったので、今日のところは終了としました。
*参考にさせていただいた雑誌の記事でも、汚れがひどい場合は3~4回ほど繰り返しましょうとあります。
最後は中性洗剤でしっかり2度洗い、乾かして本当のラストとなります。
はい、お疲れまでした。明日筋肉痛になりそう…。
なぜ重曹でホーロー鍋の汚れが落ちるの?
一般的に「重曹」と呼ばれている物質は、炭酸水素ナトリウムが原料となります。その別名を重炭酸ナトリウム、受炭酸ソーダ、ビカとも言われるため、略されて「重曹」と呼ばれているのですね。
性質はいくつかあるのですが、今回のホーロー鍋のこびりつき汚れを落とすことに関係するのは、以下の2点になります。
・重曹を水に溶かして火にかけると、二酸化炭素の泡が発生します。(先ほどの落とし方のところでの写真・工程②のところですね。)この泡はアルカリ性で、逆に鍋のこびりつき汚れは酸性なので、うまく中和されて汚れが落ちやすくなるのですね。
・重曹の結晶は丸みを帯びていて、非常の細かいので、研磨作用があります。
以上の2点から、時間の経ってしまった頑固な汚れでも落ちるわけですね。当然ついたばかりの焦げ付き汚れなら、この方法でするっと落とすことができますよ。
重曹でホーロー鍋のこびりつきを落とす際の注意点は?
<重曹には種類がある!>
人により、「重曹ってお菓子作りに使うものでしょ!」とか、「いやいや掃除に使うエコなものでしょ!」とか、とらえ方が違うかもしれませんが、どちらも正解なのです。
実は、重曹には3種類あります。
①食用
どら焼きや饅頭の皮、甘食などを膨らませるために使われたり、肉や魚を柔らかくしたり、灰汁の強い山菜やタケノコ、ホウレンソウの下処理に使われたりします。
口に入るものなので、純度は98~99%になります。
②掃除用
掃除が用途なので、口に入らないことが前提であり、①よりも純度が低く95~98%になります。①よりも不純物が多く混ざっているということですね。
③医療用
医療に使うものなので、純度は100%になります。
今回のような場合は、掃除であってもお鍋なので、①か②か迷うとこですよね。私は最後に中性洗剤でしっかり洗い落とすということで②を使用しましたが、小さなお子さんいらしたり、気になる方は①を使用した方が良いかもしれませんね。
<ホーロー鍋の特性を知っておこう!>
ホーロー鍋は急激な温度変化に弱く、割れてしまったり、コーティングがはげてしまうことがあります。あっ焦げ付いた!と思ったら、ぬるま湯を使用して(水で急激に冷やすのは厳禁です!)この落とし方をするか、または、お鍋が完全に冷えてから行って下さいね。
更に、ホーロー鍋の表面はガラス質なので、金たわしや研磨剤を使うと傷ついてしまいます。それらは使用しないこと、また、落下や衝撃にでひび割れることがあるので、その点もご注意下さいね。
まとめ
今回の「ホーロー鍋のこびりつき汚れは重曹で落ちるのか?」という実験ですが、すっきり大成功とは言い切れませんが、少なくともこの方法で、ある程度は落ちることは分かりました。
大成功と言えなかったのは、私があまりも放置し過ぎたせいです…。
それもやはり、重曹の特性2つ
①アルカリ性の二酸化炭素の泡が、酸性のこびりつき汚れを中和して落としてくれる。
②重曹の粒子は非常に細かいので、研磨作用がある。
のお蔭ですね。
ただ、ホーロー鍋はその特性により、素材の旨味を逃さずに美味しい料理に仕上げてくれますが、その分扱いを気を付けないといけないことが分かりました。
あなたが一番肝に銘じておきなさい!って感じですが…。
①急冷など、急激な温度変化はダメ!
②表面のガラス質はデリケートなので、金物で研磨したり、研磨剤を使用したら、衝撃を与えてはダメ!
ホーロー鍋は長く使え、重宝する調理器具であることは間違いありません!こんなザツ子でも、15年も使えてますからね。
これからは定期的にお手入れをして、末永く相棒として活躍してもらおうと思っています。
何かと忙しい時期ではありますが…年末の大掃除に合わせて、ご愛用のル・クルーゼも磨いてみてはいかがでしょうか。
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