こんにちは。
先週は、息子の病院があってバタバタしており、この話題でまだ書きたかったことがあるのに…と思いつつ、書けないままでいました。ようやく落ち着てきたので、綴っていきたいと思います。
私は結婚するまで、30年近く東京に住んでいました。何につけても、東京の常識が私の常識であり、それが当たり前と思って生きてきたので(全国どこにお住まに方も、一か所に定住しているとそうなりがちですよね)、結婚後にとある県に越してきて、子育てを通して、この地で生まれ育った方たちの考え方に触れるにつけて???が出ることもありました。
どっちが正しくて、どっちが間違っているとかいう話ではありませんよ~!
まあ~恐らく何か地雷を踏んでしまったのか、NGワードを発してしまったのか、チクリと嫌みを言われたことも数えきれないほどありますし、わざと地元ネタで盛り上がり、仲間外れにされ、アウェイ感を味わったことも一度や二度ではありません。ただ転勤族や県外出身者でも、しっかり歩み寄り、この地を理解しようと努力されている方の姿も見てきているので、私の努力不足と言えばそうですね。郷に入れば郷に従えです。
特に私と同年代の女性たちは、当時の東京の子たちとは全然選択肢が違っていたのだろうと想像がつきます。大学進学などで東京をはじめ都会に出たくても、親が許してくれない、女に学はいらないと決めつけられ、地元に残らざるおえなかった(これ以外の選択肢がなかった)という女性も多かったのだろうなと感じました。本当にこれは強く感じたことでしたね。私だって能力があったのに…という悔しさは当然ありますよね。
さあ愚痴は置いておいて、やはり大学受験において、受験校選びもまた全然違います。
高校と同じく、圧倒的な国公立重視ですし、
共通テストへの力の入れようは驚きレベルで、
これまた高校と同じく、私立大学に対する考え方の違いとか、
そもそも、県内には大学が少ないので、自宅からと考えると選択肢が異常に狭まる
等など。
正直なところ(すみません…個人ブログなので率直な気持ちを吐きます)、最初はそんな考えに反発を感じたものの、段々と地方の価値観や、地元国公立(いわゆる駅弁大学)のことを知るにつけて、考え方が変わってきました。
子供たちの大学受験の際には、東京の価値観だけを押し付けるのではなく、地方の考えともまた上手に融合させて、ベストを考えるべきではと思うに至ったのです。
まずは東京在住の子たちの大学選びから
東京には、総数を把握しきれないほどの大学があります。大概の高校生が想像する学部学科はほぼ全てあるといっても過言ではないでしょう。選択肢は無限大ですし、交通網も発達しているので、自宅から通えるという制限をつけたとしても、偏差値を落とした大学に進学する必要(自分の学力に見合っていない大学に進学せざるおえない)もありません。
その分、受験校も膨大になりがちです。
私の大学受験をした頃(すでにバブルははじけていました)でも、一般受験なら10校前後受けるのが普通でしたね。恥ずかしながら、私も7校受けています。娘の中学受検が終わった頃から、ずっと愛読させていただいている
(はてなブログではありませんが)アメブロの「二浪日記」さん
だと、今でもやっぱり東京の子たちはそのくらい受けている印象があります。
それも、私大ばかりですよね。
そもそも、大学=国公立という概念がないのです。東京にある国公立は異常に偏差値がが高いところが多いので、本当にトップ層のごくわずかの高校生しか受けられないところというイメージがあり、国公立に別段こだわらず、私大だけの受験になってしまうというのも自然な流れです。受験科目もぐっと絞れますしね。
わざわざ国公立にこだわり、見知らぬ土地に行こうなんて概念がないのです。
(もちろん、医学部医学科を目指す人は別ですよ。)
娘の通っている地方公立では
<県外にある大学を受けるのは大変なこと>
今回で3回目になりますが、毎回この卒業生の保護者から体験談を聞く会では、県外の大学を受験する際の心得のような質問が集中します。例えば、
ホテルはいつ予約しましたか?
親は同伴しますか?
私立大学は何校受けましたか?
下宿先を見学しましたか?(結果を待たずに住まいを仮予約してしまうこともあるそうです)
受験に総額いくらかかりましたか?
などです。
それほど、自宅から通えない県外の大学を受けに行くというのは大層なことなのですよね。大学受験は数年先なのに、まだ、どこの大学を受けるかどころか、文理選択するしていないのに、親にとっては心配でならないことなのです。
どの経路で行こうかな?何時に出た方が良いかな?お母さん、お弁当よろしくね!なんて程度で、国公立私立関係なく、何校も(時に何十校も)受けに行ける首都圏の子たちとは準備も、かかるお金も全然違うのだ…と改めて思い知らせれました。
地方の男子にあるあるの
国立一本!!!
ってクレイジーと思っていましたが…これも現実なんだと。無駄なお金を親に使わせ、自分の時間を無駄にする(往復の時間と宿泊も含めて、1校受けるだけで相当時間が取られる)くらいなら、受けない。なのですよね。
その優しさ、心の強さを知ると、クレイジーなんて思った自分が申し訳なく思えてきました。それで見事に勝ち取ったなら、本当に本当に偉い!という称賛の言葉以外ありませんよね。私はつくづく甘かったのだと思い知らされます。
とはいえ、卒業生の保護者のお話しだと、先生たちは生徒にそんな危ない橋を渡らさせたくないと考えるのか、もっと安全志向だそうです。場慣らしの受験や、滑り止めの受験を勧めたり、共通テスト次第では、志望校を変えることも提案してくるそうです。
<地方の国公立志向はすごい!>
娘の学校は、いや、この地域全体(公立トップ校、2番手、3番手あたりまではみな)完全な国公立志向です。それは驚くほど。
もちろん、学費が安いということがあります。でも、理系ならともかく、文系ならほとんど変わりませんよね。結局は、価値観の違いかなと思うのです。高校と同じく、
私立大学より国公立大学の方が上
であると。若い年代はさすがにそうは思わないと考えますが、お年寄りの中には、全国区の私立大学はスポーツが強い「スポーツ推薦でいく」ところというイメージあるとか。他にも学校推薦で行くイメージだったりと。
マーチ以上を一般入試で行くなら、相当勉強しないと無理なくらい(大学ごとに試験のクセも違うので相性も加味しないといけないし…)、レベルは高いのが実態ですけどね。就職に関しても、東京本社の大手企業を狙うなら、旧帝を除く地方の国公立よりも、それなりの私大の方が実績は上だと思われます。
とはいえ、私もまた地方の国公立大学についてしならなさ過ぎだよねと思い返し、ことあるごとに調べるようにしています。
旧帝はいうまでもありませんね。
東大は全国区なので、私にとって旧帝という言葉があまりしっくりこなかったのですが、各地方の公立トップ校の子たちは、ここを目指して頑張ってるんだ!と思うほど、名誉なことであり、信頼と実績を誇っているのですね。
その他各都道府県の国立大学も、そこでは絶大な信頼がありますよね。これは本当に感じますね。ああ~あそこの大学の子なら大丈夫って感じの信頼感。
特にかつて、日本が科学立国を目指していた時代に(今はどうなのでしょう?)、各都道府県に技術者を増やそうと、国立大学に理工系の学部が置かれたなんて話を聞いて、へえ~そうなんだ!と感心した記憶があります。だから、東京の私大の理工系学部より施設が整っていて、教員の数も多いとか。(間違っていたらすみません)
そして、文系もまた、東京の大手企業を目指しているのではなく(それが全てではないのに、私が決めつけていただけですね)、公務員志望が多いのだと知りました。大学で講座が用意されているところもあるようですね。そうか、各地方の公務員さんたちは、このような手堅い大学を出てるのねと。だから敢えて、頭の良い女の子たちが親元を離れてまで、縁もゆかりもないような地方の国立大学(特に公務員に強い総合大学)に行くのねと納得しました。東京の私大なんて興味ないわ~ってね。
自ら動いて、情報を調べてみなければ分からないことってありますよね。勝手な思い込みはいけませんね。
国公立志望なら数学は外せない!経済学部にも数学は必要です。
理系の勢いがすごい!
娘の学校は、共学で男女同数ですが、文理選択すると理系の方が少し多くなるそうです。その割合は、学年により多少違いがありますが、例年そんな感じだそう。
今は、本当に驚くほど「理系」が増えましたね。
夫は、中高男子校で理系なので、さぞかし人数が多かっただろうと思ったら、当時(30年以上前)は文系クラスの方が圧倒的に多く、自分は変わった人扱いだったとか。私は、高校だけ女子高だったのでいうまでもなく、理系1クラス、国公立を目指す文理融合クラス1クラス、私大文系クラス4クラスという偏った編成でした。どちらの学校も、今は圧倒的に理系優位になってるだろうなあ。
でも、この世の中の理系押しを見ていると、これだけは忘れてはいけない!と思うことがあるのです。
選択は、子の心のままに。親は口出しするべからず。
男子の場合は、就職に有利だからと理系の中でも特に「情報系」が伸びているみたいです。
女子の場合は、「医療系」が圧倒的に伸びているみたいですね。
でも、これって誰の志望???っていつも思うのです。本当に子供本人の希望なのですかね。親が直接口出したり、言わなくても、仕向けているのではと勘ぐってしまいます。
子が本気でやりたいなら応援するべきですが、もし、親である自分が安心しただけなら…どうなのでしょうか。
大学は、職業訓練所でもなく、資格取得のための学校でもなく、研究、学びの場です。
これはいつの時代の揺るぎのない事実だと思っています。
仮に需要の高い職業に直結しない学問でも、本人がやりたいなら、やらせてやるべきですよね。親が口出しすることではない。親が大学に行って学ぶのではなく、子が学ぶのですから。あなたの将来を心配してるのよ!?子にとっては大きなお世話です。
結局のところ、
心から学びたいと思ったことをやってきた人の方が、就活で強みになる
と思うのですが、それは私の考えが甘いのでしょうか。
例えば、数学が大っ嫌いなのに就職に有利だからと、嫌々経済を学んだ子より、大好きな歴史を心行くままに学んだ子の方が、面接で話を聞いていて、魅力的な気がしますが。本人も幸せですよね。
*ちなみに、経済学部は理系扱いになるという考えもあるくらいだそうで。それほど数学の概念が必要で、実際に今は入試で必須の大学も出てきているくらい。数学が苦手な子は、男女問わず、安易に進学してはならないそうです。時代もどんどん変化しています。
そうそう、国語の先生が嘆いていらしたそうです。国文科に進みたいという子が激減していると。
文学の研究って、職に直結はしないし、すぐには役に立たないかもしれないけれど、ときが経ち、人生に迷ったときに道しるべになってくれる
とか。深いですね。
我が家の方針は
娘はまだまだ将来の夢がかたまっておらず、文理選択すら迷っている段階です。
かつて、私たち夫婦は、文理どちらを選んでも良いけど、東京の大学に行って、全国から集まってくる学生たちの中でもまれ、価値観の多様性を学んで欲しいと言ってきました。この地の常識が日本の常識ではない。もっと多様な考え方あると。
今でもその気持ちはあります。
ただ本人が考えに考えて、縁もゆかりもない地方の大学に行きたいというならそれも良いですし、自宅から通いたいというならそれもそれで良しです。
仮に大学に入って、違うなと感じたら、受験しなおしても良いし、転部、転科、他大学に編入しても良いし、コロナが落ち着けば留学も良いですね。
彼女の思うように生きてくれれば良しですね。
そして私たち親ができることは、
お金を用意すること
これに尽きますね。卒業生保護者も、参加した在校生の親たちもみんな、口を揃えて言っていました。子育て最後のお役目ですね。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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