こんにちは。
先日、娘の通っている塾の保護者説明会がありました。(Zoomで)内容としては、今年の大学受験を突破した先輩から体験談を聞くというもので、生の声を聞けるのは良い機会ですし、参考にもなってのですが…。
いつもながらにモヤモヤが残ってしました。
タイトルの件です。
我が子の場合は、中高一貫校なので、次は高校受験ではなく大学受験になりますが、その場合も論調は同じで、「学校の勉強と部活動と塾の勉強」の3つどれも手を抜くことなく、全力でやり抜いた人間にしか希望校への合格の切符はない!と塾の先生が話を誘導している感があり、何だかなというモヤモヤ感が残りました。
これって世の常識なのでしょうか?
正直私の中では、異常にしか思えないのですが…。こんな要求の高い、多忙極まりない生活を成長期にある中高校生がしていたら、過労死しちゃうよと思ってしまいます。
皆さんどう思われますか?
*中高校時代の部活動に思い入れある方にとっては、かなり不愉快な表現ができてくる可能性があります。先にお詫び申し上げます。
- 塾からの案内を読んで驚愕した
- 娘の中学受検前に通っていた塾で同じことを言われた
- 私は学区内の中学に進学し高校受験をした人間ですが…
- 冒頭の保護者説明会で卒業生が進行役の先生に反論したこととは?
- 叔母は塾と同じことを言っていた
- 最後に
塾からの案内を読んで驚愕した
娘が小学校高学年になったころでしょうか。今娘が通っている塾とは別の塾(比較的大手)からの入塾案内が届いたのです。(資料請求も問い合わせの電話もしていませんが、今より情報管理が厳しくない時代だったので、漏れていたようですね。)その文面を読むにつれて驚愕し、目が点になりました。
ざっとまとめると、
①中学の勉強を疎かにしないのは当然のこと
(公立は内申が重要ですからね)、
②部活動も全力で頑張り
(全員部活動に所属するようになっている学校も多いですし、途中で止めると先生への印象が悪くなるから辞められないと聞きます)、
③塾には中1から週3程度通って学校の勉強の強化とプラスアルファをする!
この3つが揃ってないと、県立トップ校への合格は厳しいと。
更に部活が忙しいからと、道半ばで学校の勉強が疎かなってしまったり、塾を辞めてしまう(辞めないまでもやる気が全くなくなってしまう)人がいるがそれは論外で、そんな奴には受験で戦えない!と。
全て頑張り切った人だけが、部活を引退した中3秋ごろからぐんぐん成績が伸びていくというのです。超多忙な生活の中で、体力と強い精神力をつけ、隙間時間を上手に使うことができるようになるのだと断言されていました。
読み終わって、深いため息が出たのは私だけでしょうか?
娘の近い将来にこんな恐ろしい世界が待っているの?と驚愕してしまったのです。みんながみんなそんなに体力があるわけじゃないし、精神力が強いわけでもないし、そこまでしないと県立トップ校には受からないのだろうか。みんながみんな、子のそんな生活を支えるために親がフルサポートできるのかという点も気になりました。
恐ろしさで震えました。
この時は、きっとこの塾だけが異常なのねと思っていたのですが…。
娘の中学受検前に通っていた塾で同じことを言われた
娘に中学受検をさせた理由は色々あるのですが、私の中で少なからず、前章で出てきた塾の強烈な文言はその気持ちを加速させた気がします。
こんな忙しい中学生活を送らせたくないと。
ところが、前章の塾とは別の中学受検に強い塾に通わせていたところ、受検直前に保護者が集められ、ほぼ同様の話をされたのです。まさに絶句でしたね。
というのも、公立の中高一貫校はかなり倍率が高いため、普段の模試の成績が良くても、塾の先生が大丈夫と太鼓判を押したような子でも、残念ながらほんのわずかな差で一定数落ちてしまいます。ですから、受検前に落ちた場合の話も当然のようにされるのです。
高校受験では、この3つのどれも手を抜いてはいけない!と同じ論調でした。
更に伝えられた塾の時間帯にダブルでショックを受けることになります。
部活動をしっかり最後までやった後に設定されているので、ななんと
授業が19:30開始で、終了は22時過ぎです。(中1だけちょっとだけ早く終わりますが、それでもかなり遅いです。)
中学生が22時過ぎまで塾にいるのですか?
それも週3ですよね?
いつ寝るのですか?(塾から帰ったら学校の課題をやらないといけませよね。塾の予復習だって必要だし。)
運動部や吹奏楽なら、翌日も朝練あったりしますよね?
土日も練習に試合(コンクール)にと休めませんよね?
いつ彼らは休むことができるのですか~~~?
中学生にして、もうすでに休むのは悪なのですかね。大人でもブラック企業で心も体も病んでいる人がたくさんいるのに、まだ成長過程にいる子供たちにそんな生活を強いるの…。
もう、モヤモヤが止まりませんでした。
私は学区内の中学に進学し高校受験をした人間ですが…
これって違和感を感じることなく、
当たり前じゃない!あなたは方こそ何甘ったれたこと言ってるの?
と思われてしまうでしょうか。
私の中では、常識ではありません。
夫は中学受験をして私立の中高一貫校に通っていたので、部活動は適度に(全然部活動に熱心な学校ではなかったので)、塾も通わず、学校の勉強(どちらかと自主性に任せる学校だったので自主勉)にだけ力を入れていたようでした。
その一方で、私は中学受験をしておらず、そのまま学区内に中学校に進学した人です。
ですが、部活って…だあれも力を入れていませんでしたよ。ちなみに、荒れた学校ではなく、とても平和で、校則もゆるゆるだったけど、秩序もそれなりに保てている学校でした。
建前上、部活動は必ずどこかに所属してなければなりませんでしたが、塾(時間帯も18時半くらいから開始し、20時台には終了していました。)や習い事があればそちらを優先しても全然OKだし、来なくても文句言われないし、途中で部活を替わる子もいたし、土日や祝日に部活動のために学校に行く?何それ?って感じの雰囲気だったのです。日本全国見回すと、この生活の方が異常なのかな?どうなのでしょう。
ちなみに、東京の新興住宅街にある中学校でした。
高校は私立女子高(中堅進学校って程度)でしたが、これまた部活に熱を入れている子など、ほとんどいない学校だったため、私の中で毎日(土日関係なく)部活をするような子は
全国に名を馳せている私立高校のアスリートクラスに所属し
プロ目指している子
なんだと認識していました。それほど本気でないと、朝練に夜遅くまでの部活に、休みなしで行うなんてありえないと考えていたのです。
そんなぼんやかした部活のイメージしか持っていない人間だからこそ、塾からのお話しがより一層衝撃だったのかもしれませんね。
冒頭の保護者説明会で卒業生が進行役の先生に反論したこととは?
高2のギリギリまで部活と勉強(学校も塾も)の両立を頑張りました!と優等生の答えをしている卒業生の中で、一人だけ途中で部活を辞めたという方がいました。
色々理由があったようで、自ら両立が大変だから投げ出したというわけではなかったようですが、進行の先生が
部活を辞めて時間ができたからって、
その時間を勉強にきちんと充てられる人は少ないよね?
(要は、時間ができても結局なまけちゃうだけとか、時間に余裕があると思って、勉強の効率が悪くなるという言葉を引き出したかったのだと思われます。)
その方は、
それは人それぞれにです!
と。
部活がなくなってできた時間をきちんと勉強に回せる人もいるし、逆に自分を甘やかしてしまう人もいます。要はその人に気持ちのもちようですよ!
と。
思わず拍手でしね。人それぞれに決まってるじゃない!部活をやっていようがやっていまいが、自分を律することができる人はできるし、できない人はできない、それだけですよね。
叔母は塾と同じことを言っていた
そうそう、私と同じ年(40代半ばです)の息子たちを持つ叔母もまた、塾と同じことを言っていましたね。
息子たちは、中学校時代に毎日部活に明け暮れながら、学校の勉強と通塾を頑張り通したから、今の体力と精神力の強さがあるのよ!
と自信満々に母に幾度となく語っていたそうです。(母自身は、兄と私の子育てに後悔がないし、結果にも満足しているので、叔母の話を適度にスルーしていたようですけどね。)
確かに私から見ても、頑張り屋さんのいとこたちなので、塾が言っていることもあながち間違っていないのかもしれないなとは思ましたけど…。
私も育った地域が違い、部活を本気で頑張っていたら違う人生があったのかな?
こんなにすぐにへこたれず、体力あり、メンタルも強い人間になっていたのかな?
元来の性格(特質、性質)から考えて、器用ではないし、一つ一つ片付けていかないとダメな人なので、頭がパニックになって体も心もついていけなかったと思います。
最後に
結局、私たち夫婦は娘に中学受検をさせました。その結果として、娘もまた私たちと同じような中学校時代を送っています。
部活はほどほどです。上下関係も全くなく、休んでも全く問題なく、行ける日だけいき、のんびりと楽しんでいます。帰宅部でもOKな学校です。
もちろん、厳しい部活もありますが、それはその子が選んだ道。合わないと思えば、辞める自由もありますし、途中で部活を変更することも可能ですからね。実際に全てを同時進行で始めたことで、疲れ切り不登校気味になってしまった子が、部活も塾も辞め、学校1本にして立て直せた例もあります。
だから、「学校の勉強と部活動、塾の勉強の3つを全力投球できない奴は、希望する合格の切符を勝ち取れない!」なんて考えに、やはり全面的に賛同するつもりはありません。
私や夫の周りの部活に熱心ではなかった人たちも、希望通りに合格を手にした人もいれば、できなかった人もいますからね。要はその子の意識次第です。
もちろん、部活動に熱心なことを否定するつもりは毛頭ありません。その子が楽しんでいるなら是非やって欲しいと思います。その部活が純粋に好きな子や、自分のことを追い込むことに快感を覚える子なら是非。
ただ、それを全生徒に推奨するのはどうかと疑問を持っているのです。
もともとの体の強さや心の強さは違います。無理をして両立しようとすると、心が壊れ、体が動かなくなってしまう子だっています。不器用な子だっています。
もしそのような教鞭な体と心の持ちで、しかも、効率的に物事を処理できる人じゃないと社会が認めないのだとしたら、恐ろしい世の中ですよね。
もっともっと日本は、多様性を認め、個々が得意なことを活かし、苦手なことは互いに補い合える、そんな世の中になっていって欲しいなあと切に願ってやまないです。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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