こんにちは。
先々週、息子が幼いころから感覚的に苦手なものについてお話しさせていただきました。それは、聴覚過敏だったり、突発的な現象(音も含む)だったり、想像力を掻き立てるもの(特に恐怖心をあおる)だったりします。
私としては、 いずれ成長とともに慣れていくだろうと考え、特別対策をせずに見守る姿勢でいました。今も見守りが基本です。
もし、どうしても生活に不便があるというくらい苦手なものがあるのなら、いつでも手を貸そうと姿勢ではいますけどね。
と次第に、(今でも得意ではありませんが)集団生活には何とか入り込み、子どもたちの歓声や泣き声などは、成長とともに多少慣れてきた気がします。
今でも友達はなかなかできないし、何だかちょっとクラスで浮いているように感じるときもあるし、小さい子の強烈な泣き声には耳を塞いでいるときがありますが…。
小4という年齢になるとある程度対処法が、親子で分かってきた気がします。
そこで今回は、幼いころから感覚的に苦手だったものを、どうやって彼なりに克服していったのか?改めて思い起こし、記録してみたいと考えています。
お困りにある方の少しでも参考になれば幸いです。
ごっこをする
前回のブログでお話しさせていただきましたが、ロシアによるウクライナ侵攻で残虐な映像がテレビに映し出され、詳細を伝える報道に、息子は耳や目を塞いでいました。
その様相はまるで、必死で自分を守っているかのようでした。
想像力豊かで繊細な彼にとっては、耐えがたい状況だったと思われます。
大人でもとても傷ついた方が多くいらっしゃいますよね。
考えると、そのあたりからよく、ぬいぐるみなどを使って、戦争ごっこのようなものを行っていました。
「爆撃が落ちる。ドーン。」
とか
「撃つぞ。バンバン。」
とか。
思わず、私たち親は、
「こんなときに、不謹慎だから止めなさい!!!」
と、強く止めがちですが、
これは、ただテレビを真似ているとか、悪ふざけをしているわけではなく、必死で、彼の中で恐ろしい現象を受け止め、消化しようとしていたのですよね。
東日本大震災で被災した子どもたちも同じように、わが身に起こった現象をごっこ遊びで再現していたと聞きました。専門家いわく、心を痛めた幼き子どもたちは、それにより傷を癒し、現実を受け止め、消化しようとしている最中だから、大人は止めてはいけないと。
それを思い出したのです。
これは防衛本能からやっていることだと。
子どもが遊びに中で、
何でこんなひどい言葉を発して遊んでいるの?
どうして、こんな野蛮な遊びをしているの?
(お人形をぶん投げるとか、作ったものをぶっ壊すとか、破くとか)
なぜそんなにイライラしているの?
と感じるときは、頭ごなしに止めるのではなく、
何か子ども自身の心がざわつき、恐怖心と戦い、自分の中で消化しようとしているときなのかもしれないと、私たち大人は理解してやり、しばらく見守ってやることも必要なのかもしれませんね。
仕組みを知る
前章はどちらかというと一般的なお話しでしたが、次はかなり息子独自かなと思われる克服方法です。
もしかしたら、感覚過敏な子はとっては敵かもしれない(苦手な子が多いのかな?)
トイレ
ですが。
うちも苦手でした。
特にセンサー付きトイレが大の苦手で、人を感知して水が流れたり、便座が上がったり、蓋が開いたりするものがまさに恐怖だったようです。
確かに仕組みを知らなければ、おばけのようですよね。
汚い話で恐縮ですが、おしっこの最中でも逃げ出してしまうほどでした。
残念ながら…一度植えつけられた恐怖心は、大人が何を言おうがなかなか覆されません。その結果、お外でトイレに行けないということになってしまったのです。
一回怖い目に遭った(要は高度なセンサー付き)施設のトイレは絶対に覚えていて、がんとして入りませんし、初めのところでも、もしかしたら…あのおばけようなトイレかもと思うと足がすくんでしまい、入れないということが多々ありました。
何とかトイレまでたどり着けても、センサー付きだと分かると、用を足す前に逃げ出してしまうということの連続でした。
と、外出している間中トイレを我慢している、もしくはお漏らしてしまうということになってしまいます。しかも、お漏らししても知らんぷりで、帰りの車中でチャイルドシートがびちょびちょに濡れていたなんてこともありました。
仕方なく、外出は短時間で済ませるか、もしくは、年少くらいまではオムツを履かせてお出かけしていたこともありましたね。
ただ段々と、高確率で女子トレイにあるお子様用トイレ(かなり背の低いタイプのです)はセンサーがついておらず、流すときに手動のボタン式のものが多いということを学ぶと、それならば外のトイレでも用が足せるようになりました。
常に外出先では、そのトイレを探している状態でしたけどね。
それでも、そのお子様用トイレを克服したことをきっかけに、センサー付きではないトイレなら男子トイレでもできるようになり、徐々に年中、年長と成長していくにつれて慣れていった感じですね。
でも、根本的な解決は別のところにありました。
そう人間とは不思議なもので…
怖いと思えば思うほど興味が沸くものなのですよね。
怖いもの見たさでお化け屋敷に入る感じに似ていますかね。
まずは図鑑で
仕組みを徹底的に知ることから始めるようになりました。異常な執着は止まらず、今度は家電量販店に行ってはカタログをもらってくるようになり、こんなありさまです。
*これでもかなり定期的に処分しています。
図鑑やカタログで仕組みを知ることで、
恐れを感じていたトイレというものは、おばけではなく、人間がつくったものなんだ!と分かり、恐怖心は完全になくなり、興味の対象と移っていったようなのです。
大人が口先で、「大丈夫だよ!」と連呼し続けるより、自分で仕組みを調べて、本人が理解し、納得することの方がよっぽど説得力があるのかもしれませんね。
論より証拠でしょうか。
今は、トイレだけではなく、身近にあふれる家電の中身が気になって仕方がないようで…先の写真通り、カタログの山になっていますけどね。
もう、部屋を片付けるということは諦めました…。
ありとあらゆるところで目についた無料でもらえるカタログを持って帰ってきてしまうので。(笑)
止めても無駄なので、放置です。更に処分も基本的には嫌がります。1回見て、ポイではなく、何度も見返すし、それを真似て段ボールでミニチュアをつくる(あくまでも外観だけで、中身はつくっていません)こともあるので。捨てちゃダメだそうで。
家中ゴミ箱みたいだよ…と泣きたくなる瞬間がありますが。(涙)
そんな息子は、災害もかなり恐怖の対象なので、
防災グッズ
にも異常に興味を示しています。備えあれば憂いなしということでしょうか。ホームセンターの防災グッズコーナーも必ず寄る場所になっています。
知るは、恐怖をなくしてくれる、なくしてくれないまでも正しく恐れることができるのかもしれませんね。
最後に
息子のような感覚過敏で、こだわりの強いタイプの子は、上手に手を抜くことが苦手なようですね。特に感覚が過敏だと、外では緊張状態のことが多く、疲れやすいです。
何事においても平均的(もしくは、平均以上)にできて、コミュ力の高い子は、生き方も上手なのだろうと思います。周りに分からないように適度に手を抜いたり、先を見通して力を配分をすることができますが、
そうじゃない子もいます。
息子はそうじゃないタイプの子だと認識しているので、放課後は予定を詰め込みまないようにしています。
特に幼稚園時代などは、家に帰ると抜け殻のようになっていたので、今も放課後は、週2日学校近くの公文に通っているだけです。
最近の子にしては、かなり習い事の少ない方だと思います。あとは隔週で土曜日に造形教室に通っているだけですからね。
タフに育てたいとか、小さいうちに色々習わせたいと思ってもで、できない子がいるのも事実ですよね。
今もやはり、1日学校で頑張ったあとは、クールダウンの時間が必要なようで、抜け殻のようになってボーっとしていたり、敢えてストーリーを知っているテレビ番組(アニメなど録画したもの)を観たり、一心に工作をしたりして心を整えています。
本当は、学校から帰宅したすぐに宿題をする習慣をつけさせたいところですが、息子の気質もあるので、敢えて私は何も言わず、急かさないようにしています。
理想と現実がありますね。
定型発達をしている娘のときには、普通はこうする、こうすべき、習慣づけさせる、甘えさせてはいけない、なんて思っていましたが、息子を育てことでそうはいかない子もいるということを知りました。
何々すべき
という縛りから私も開放された気もします。
開放せざるおえなかったというのが現実ですけどね。
もちろん、困りごとはまだありますが、
成長とともに慣れで克服できたものもありますし、今回ご紹介したような、恐らく本能的に方法を選びとって試すことで克服していったものもあります。
それでも苦手なものは、前回もお話させていただきましたが、心を傷つけてまで向かう必要はなく、
避ける
敢えてやらない
ことも大切かなと思います。そして、他の人に助けを求めることができればなおよしですよね。
親の見守りはまだまだ続きそうです。
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