こんにちは。竹みかです。
中高一貫校でも進学校と呼ばれる高校でも、高1の間に文理選択の意思表明をしなればならない学校がほとんどかと思います。
高2からは完全に分かれてしまいますからね。
しかもこの決断、一度決めたら途中で変更はできない学校がほとんどですよね。
仮に、高2で1年間理系クラスに在籍してみて、数学についていけないと感じても、「じゃあ~高3は文系クラスに移動します」は許されない学校がほとんどなのではと思います。
自分の中で、文転することは可能ですが、卒業まで数Ⅲをやらないといけないし、赤点を取らないようにテストの点数を取らないといけません。
かなり厳しい世界です。
その一方で、15歳16歳なんて年齢で、将来の目標を決め、自分の適性を見極めて、文理選択できる子なんて、どのくらいいのでしょう?
うちの娘も、地方公立中高一貫校に通い出し、もうすぐ4年(高1にあたる)が過ぎようとしています。
彼女を含め、同級生の文理選択が固まりました。
・今どきの文理選択のトレンドは?
・文理選択の男女比は?
・文理選択の決め手は数学?
・肩たたきはあるの?
のあたりお話しできばと思っています。
文理選択の確定結果は?
娘が通っている高校は、中高一貫校なので、3年生(中3にあたる学年)から、文理選択を意識するよう指導がなされていました。
・大学の学部学科を知ること
・どのような職業に結びつくのか
ありとあらゆる受験関連の冊子をもらってきていました。
・大学の担当者が実際に来られて説明してくださった機会もあり
パンフレットも何冊も持ち帰りがありました。
ここ2年間、彼らの話題にも何度も上がっていたようですし、探り合いもあったようです。
結果として、
時代の流れもありますが、何よりコロナ禍で時勢が不安定になっているせいか、4年生の最初の頃は、恐ろしいくらい理系希望者であふれていたようです。
理系3:文系1くらいですね。
以前、書いた文理選択の記事はこちらへ。
ところが、3学期になり、確定して蓋を開けてみたら、多少、理系希望者で多めなものの、文理半々のクラス編成で落ち着いたようです。
例年通りになっていました。
ちなみに男女比は、かつてのように男子は理系、女子は文系なんてことはありません。
多少理系に男子が多めですが、おおよそ男女とも文理半々になりました。
でも、そのうちわけを知るとね。
文理選択の男女比は?トレンドは?
文系出身の私からはちょっぴり悲しい現実ですが。
男女ともに、いわゆる成績優秀者は、圧倒的に理系に偏っています。
それはそれは見事なほどにね。
男女それぞれの文理志望傾向、今どきのトレンドについてをご紹介したいと思います。
<男子の理系希望者は>
男子の理系希望者は、主に理工学分野と、医学部医学科とに希望がばらけています。
どちらにも成績優秀者が集まっています。
理工学分野希望は、数学天才だったり、数学大好きボーイが多いですね。
そして、医学科希望は、全般的によくできる子が多い印象です。
親が医師の子も結構いて、問答無用で成績関係なく、絶対、医学科以外認められないうちもあるようですけどね。
いつの時代もここは変わりませんね。
<女子の理系希望者は>
女子の理系希望者は、かなり様変わりします。
女子の成績優秀者は、ことごとく医学科希望です。
もうもう見事なほど。
どの子も、数学天才とかある分野が極めて秀でているタイプではなく、真面目で全般的よくできる子ばかりです。
これまた、親御さんが医師といううちの子も混じっていますけどね。
ここまではっきり結果が出てしまうと、「成績優秀者な女子は、医師を目指せ!」という風潮に疑問を感じてしまいます。
正直なところ……。
県内の公立トップ校の女子も同じよう傾向があると聞きますしね。
確かに医師ならば、女子であってもしっかり収入を得ることができますし、今の時代、共働きが当たり前ですし、女子に高い収入があれば、結婚しても夫と同等の立場でいられますしね。
もちろん、名誉もあります。
何より、命を救う素晴らしい仕事です。
本当に医師という仕事をやりたくて仕方ないなら、何も言わない。頑張れ!ですけどね。
私の兄は医師です。
サラリーマン家庭から、本人の希望でそうなったけど、現実は厳しいようです。
報酬以上に、精神的にも肉体的にもきつい仕事です。
人に命に直結する、失敗が許されない職業ですからね。
何度、辛すぎて辞めたいという話を聞いたか。
というわけで、理系を希望する女子が増えたといっても、医学科希望が増えただけですね。
実際のところ、医学科や薬学部といった医療系を抜かした、その他理系分野を目指す女子は、少数派という結果になってしまいました。
ちなみに、うちの娘はこの少数派です。
更にこの少数派の中で、女子の場合は農学部希望者も結構いるので、理工系分野は今も昔も変わらずごく少数派ということになりますね。
多少昔より増えたでしょうけど、私大のパンフレットなどを見ると、あの手この手で女子を集めたい様子が見てとれます。
<男女の文系希望者は>
もちろん、成績優秀者で文系希望者もいますよ。
残念ながら、ごく一部ですけどね。
既に英語の準1級保持者とか、先生がテストの模範解答にするくらいの国語力に優れた子とか、すでに作家なのかと思えるほどの文才のある子とか。
残念ながら、ここからはかなり毒舌になってしまいますが。
まさに中高一貫校の闇といえる、4年の蓄積でもう学校の勉強についていけなくなっていまっている、挽回しようとする気力さえ失てしまったような子がこぞって文系に集まってしまっている印象です。
男女ともに。
明るくて、かわいい子が多いのですけどね。
それには理由があるようです。
文理選択の決め手は数学?肩たたきはあったのか?
<文理選択の決め手は数学>
結局のところ、文理選択は、将来の夢や目標を叶えるために進むべき道を考えてなんてきれいごとでは決められないのですよね。
どんなに理系分野にいきたくても、数学という壁があります。
先生たちが、「夢を追え」という言う一方で、「本当に君に数3ができるのか考えろ」と同時に言うのです。
これが現実です。
文理選択の壁は、間違いなく数学です。
数学がある程度できなければ、理系には進めないというのが現実でしょう。
<文理選択をする上で肩たたきがあったと認めざるおえない>
実際に肩たたきがあるのかどうかは不明ですが、4年生の1学期の段階で2/3が理系を志望していたのに、3学期で理系がちょっと多め程度で収まってしまったのは、そういうことなんだと思います。
先生に面談等で、
「君は本当に数3についていけるのか?」
と問われて、
「無理です」
と言って、理系から文系志望に変えてしまった子がいるのでしょう。
これを肩たたきというかは微妙なところですが。
もちろん、先生に何を言われても理系を貫いた子もいるでしょうけどね。
逆に、成績優秀者が理系にこぞっていくなんてナンセンスだと思い、確固たる信念のもと文系選択をした子もいるでしょうしね。
過去に数学について書いて記事はこちらへ。
<中学数学と高校数学は違う>
中学までは、数学を根本的に理解していなくても、解法の型さえ暗記してしまえば、定期テスト程度なら乗り切れます。
外部模試を受けて、現実を思い知らされて愕然とする子もいるでしょうけど。
今、数学に苦手意識の塊である私も、中学まで何とかなっていて、内申もずっと4を取れていました。
高校数学は段々とそれが通用しなくなり、理系大学を受験する(数Ⅲレベル)には全く通用しなくなります。
解法を根本的に理解していないと解けなくなってしまいます。
ここが、いわゆる数学のセンスがあるとかないとか言われる部分ですね。
私にはまったくチンプンカンプンな世界ですけどね。
あくまで理系夫や娘の数学の先生が言われていることの請け負いです。(笑)
<中高一貫校の闇>
地方にある公立中高一貫校(地方の場合、私立でも同じ)では、試験問題が易しいところがほとんどです。
都市部のように小4から、中受専用の勉強をがっつりしていないと解けないような問題はほぼ出題されません。
本当の学力は測れないのですよね。
学力のある子が落ちることもあるし、その逆もしかり。
入学当初から成績分布が幅広いのです。
でもね、小学校時代はみんな頭が良く成績が良かった子ばかりなのですよ。
中高一貫校は、公立の小学校で頭いいと言われた子を集めた学校で、更に順位がつきます。
そこで地を這うような成績が出てしまい、初めての経験に絶望し、またやる気を出して頑張ってみても、なかなか成績が上がらないとなると……4年目にもなると完全に諦めモードになってしまうのです。
まさに中高一貫校の闇です。
数学の点数は、5点以下から100点まで分布しています。
5点以下なんて嘘でしょうと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、います。
それも複数人。
もちろん、模試と違い、テスト範囲が決まっている定期テストなので、根本的に理解していなくても、徹底的に解法さえ覚えてしまえば、5点以下にはならないはずです。
完全なる数学音痴の私も、その勉強法で高校数学を何とか乗り切れましたからね。
でも、その気さえ起らなくなっているのですよ。
まだやる気が起こらない教科が数学や物理といった理系科目だけならましです。
英語はできるよ。
国語はできるよ。
社会の知識なら負けないよ。
ならね。
でも、全教科でそうなってしまっている子もいます。
通っていた学校が違えば、頭いいって言われた子かもしれないのに。
こんなにも勉強に対するモチベーションがだだ落ちせずに済んだかもしれないのに。
学内の評定平均をしっかり取って、指定校推薦でそこそこの大学に行けたかもしれないのに。
その子にとって何が正しいのか分からなくなりますね。
もちろん、先生方もそのような状況を見越して、2年生の段階から英語と数学は習熟度別の授業を行ったりはしています。
どんどん質問に来てと声かけもしています。
補習もあります。
ただ一度、どうせやっても無駄という気持ちが植わってしまうと、なかなかやる気を取り戻せないのですよね。
悲しいかな、中学受験や高校受験で第一志望に受かることが、必ずしも、その後の幸せにつながるとは限らないのですよね。
最後に思うこと
中高一貫校や進学校といわれる高校の授業は、成績上位者層(天才レベルは置いておいて)に合わせて進みます。
進路指導も、その高い成績群の子たちに合わせて行われます。
当然のごとく、(あくまでその学校でのに過ぎませんが)落ちこぼれが存在してしまいます。
学校が何とかしてくれるだろうなんて大間違いです。
実際に手立てはしてくれる学校は多いでしょう。
けど、本人がすっかりやる気を失ってしまっていたら、何の手立ても役に立ちません。
陽気に友達とはしゃいていたり、陽キャなふりをしていたり、おちゃらけピエロを演じていたりしている裏で、どんな思いが隠れているのか。
本来、文理選択は未来への道を切り開く第一歩になるべきなのに……。
現実は、中高一貫校の闇を見てしまった感じです。
高校を卒業した後の人生の方がずっとずっと長いです。
もし、高校で落ちこぼれてしまっても何かのきっかけて、やる気を回復し、人生挽回して頑張ってくれたらいいなと心から思います。
広い世間に出れば、できない子でも落ちこぼれもない。
それと、成績優秀者の子たちも、ある特定の職業ばかりではなく、幅広い分野に散り、その頭脳を世のために使って欲しいなと切に願います。
大人も狭い視野でミスリードしないように言動に気をつけないといけませんね。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ポチっとしていただけたら嬉しいです。